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【夏に潜む危険!?】革を劣化させるシチュエーション5選
先日、沖縄の梅雨明けが宣言されましたね。
Flathorityの工房がある東京都では、例年通りだと7月中旬には梅雨明け予定です。
既に関東地方も暑い日が続いていますが、梅雨明けすると連日30度を超えるような日々が続くと予想されます。
汗も止まらぬ本格的な夏が到来したということで、気になってくるのが「夏に関連した革の知識」ではありませんか?
夏は紫外線が強く、革のエイジングを促進する反面、注意しなければならないことも多い季節です。
そこで、「夏に潜む革を劣化させるシチュエーション」と題して、5つのあるあるをご紹介します。
どれも気をつけていないと、ついやってしまう危険な場面なので、革の予防医療的に把握していきましょう!
また、コラムとして「革×劣化」にまつわるお話もしています。最後までご覧ください。
革を劣化させるシチュエーション【シミ編】
皆さんは革を劣化させる要因として何を思い浮かべますか?
最も身近な劣化要因としてシミを思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。実際、夏はシミ作ってしまう場面が多くあります。
まずはシミ編として3つの場面をみていきましょう。最後にはシミ編のまとめとして、シミ対策もご紹介します!
自身の汗によるシミ
1つ目のシチュエーションは自身の汗によるシミです。
外に居るだけでもじんわりと汗をかいてしまうこの季節では、汗によるシミ問題が頻繁に起こってしまいます。
特に、身体と触れる面積の大きいレザーリュックをお使いの方や、トートバッグを脇に抱えて持たれる方はご注意ください。
結露によるシミ
2つ目のシチュエーションは結露によるシミになります。
身体が熱を持って暑くてたまらない日は冷たい飲みものが欲しくなりますよね。
ついコンビニや自動販売機でキンキンに冷えたコーラを買ってしまいます。
買ったところまでは特に問題ありませんが、飲みきれずに飲料をバッグに入れる際は要注意です。
高温多湿な日本では、すぐに結露が発生します。冷たい飲みものをそのままバッグに入れようものなら、結露によるシミは避けられません。
熱中症対策のためにも飲料の確保は必要不可欠な行為です。持ち歩く機会が多いからこそ、きちんと対策したいですね!
急な悪天候によるシミ
シミ編最後のシチュエーションは急な悪天候によるシミです。いわゆるゲリラ豪雨というものですね。
近年は天気予報にないゲリラ豪雨が頻発しています。
「朝のニュースで晴れ予報とあったからレザーバッグを選んだのに、急な夕立に見舞われてシミを作ってしまった」という経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ゲリラ豪雨は文字通り、予測のつきづらい天候なので、事前の対策をしっかりと講じていきたいですね。
シミ対策にはどんなものがあるの?
ここまではシミを発生させるシチュエーションをみてきました。
どれも日常のあるあるな場面だったと思います。
では、これら、よく出くわす場面の対策について確認して、革の守り方をおさらいしましょう。
- シミ対策まとめ
・防水スプレーを使用する
・身体とバッグの間や、ペットボトルの周りに布をかませる
・降水確率が高い日はレザーを使用しない
以上が具体的なシミ対策になります。
防水スプレーはシミ編の最も定番な対策ですよね。
事前に防水スプレーを塗布しておくと、水の弾き方が全く異なります。
革へ汗や雨水が浸透するのを防いでくれるのでオススメです。
革用プロテクティブスプレー(防水) (CB-004) ¥1,320(税込)
ただし、防水スプレーを塗布する際にムラを作ってしまう場合もございます。
防水スプレーを塗布する際は、まずは目立たせない場所で様子を見ながらお試しください。
その後、全体になるべく均一に塗布するようお願い致します。
次に、有効なシミ対策は布をかませる手法です。
結露や汗が革へ届く前に布で吸い取ってしまいましょう。
バッグであればハンドルにスカーフを巻いてみたり、ペットボトルをハンカチで包んでみたりしてください。これだけでも十分シミ対策になりますよ!
革を劣化させるシチュエーション【その他編】
革を劣化させるシチュエーションのシミ編はいかがでしたか?
皆様も思い浮かべやすい状況だったかと思います。ここからはその他のシチュエーションとして2つご紹介します。
多湿の場所で保管してカビ発生
日本の真夏は晴れていても湿度が高いことで知られていますね。
通気性の良い場所でも湿度が70度を超えるこの季節は、保管場所にも気を使いたいですね。
よくお聞きする話は「クローゼットに入れていたら、いつの間にかカビていた」というもの。
クローゼットの扉を閉めたまま保管していたら確かに起こりそうですね。やはり、革製品に多湿はNG。保管場所の換気を定期的に行いましょう。
カビ対策の保管方法については過去記事で詳しく解説いているので、気になる方は以下の記事をご覧ください。
>【カビ対策】梅雨入り前に覚えたいレザーアイテム保管方法
車の中に置きっぱなしは革切れやひび割れの原因に
意外と盲点なのが車内に置きっぱなしにすることです。真夏の車内は短時間でも高温になりやすく、革にとっても良い環境とは言えません。
ロードサービスでしられるJAFによると、外気温35度の中、黒い車を3時間放置したところ、車内の平均温度は51度にもなったんだとか。
また、ダッシュボードの最高温度は79度。火傷するレベルの熱さになりました。(参照サイトはこちら。)
つまり、猛暑日にダッシュボードへ革財布やバッグを置き忘れるということは、80度の熱コテを革製品に当てているようなものです。めちゃくちゃ恐ろしくないですか?
この状況では、革の乾燥だけでなく縮みの原因にもなります。
革の縮みによって縫製のバランスも崩れて、革切れになる可能性もございます。
対策は簡単で、車から降りる際は革製品を置きっぱなしは避けましょう。大切な愛用品を守る一助となれば幸いです。
【コラム】色移りもご注意ください
ここまでは革を劣化させるシチュエーションを見てきました。
どれもあるあるな状況でしたね。最後にコラムとして、革自体の劣化ではなく、革によって周囲のアイテムが劣化する可能性についてご紹介します。
それは、ずばり、色移りです。
エイジングをするようなタンニン鞣しのレザーは、多くの場合は色止め加工を行っていません。
色止めとは、染め物の色落ちを防止するための処理のことをいいます。
Flathorityが取り扱う多くのレザーも色止め加工を施していないものです。
そんな色止めをしていないレザーはエイジングを楽しむことができる反面、色移りに注意が必要になってきます。
特に、汗を掻きやすいこの時期は、洋服が湿った状態となり、摩擦による抵抗が大きくなることから色移りしやすいのです。
白いTシャツにタンニンの渋い色が移ると目も当てられない状態となるので、レザーには濃い色味の洋服に合わせたり、あて布をするなどと対策してみてください。
本日は夏に潜む危険なシチュエーションをご紹介しました。
どれもありふれた日常に潜む状況なので、事前に対策して、大切なレザーアイテムを守っていきましょう。
それでは、また~