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イタリアンシュリンクレザーとソフトキップレザーはどこが違う?【まとめてみました】

先日、お客様からお問い合わせメールをいただきまして、メールの内容が皆様にもシェアした方がいいと思えるものでした。

そのご質問は「CF(イタリアンシュリンクレザー)とFF(ソフトキップレザー)の違いを教えてほしい」という内容です。

CF(イタリアンシュリンク)シリーズ

 

FF(ソフトキップ)シリーズ

 

確かにサクッと2つのレザーを比べられたら便利ですよね。

そこで、本日はイタリアンシュリンクレザーとソフトキップレザーの違いを一緒にチェックしていきましょう!

 


FlathorityのCFシリーズとFFシリーズ

 

1.CFシリーズとFFシリーズって何?

そもそも「CFシリーズとFFシリーズって何?」という方もいるかと思いますので、ざっとおさらいです。

Flathorityの商品には、商品名以外に型番号が振り分けられています。この型番号のアルファベットは革の種類ごとに分けられていて、CFはイタリアンシュリンクレザーを、FFはソフトキップレザーを指しています。

商品名の後に()で記載されているものが型番号

つまり、CFとFFは全く異なる革が使われているというわけですね!

 

2.形は同じ・革は違う

話は少し変わって、先程の商品一覧をもう一度ご覧ください。

 

同じ商品名(Caucasus Ruckやcaterpillar)でCFシリーズとFFシリーズがラインナップされています。見ての通り、形状は同じバッグが革違いで販売されているんです。

同じ形状のものが2つ並んでいると、どちらのレザーがより自分好みか気になりますよね。冒頭のご質問者様もどちらの革にするか悩まれたんだと思います。

 

さて、CFシリーズとFFシリーズをそれぞれラインナップしていることが分かったところで、本題のレザー比較に移りましょう!

 


CF(イタリアンシュリンク)とFF(ソフトキップ)の違いは色止め加工にあり

2つのレザーは全く異なる表情を持っていて、特徴が異なります。その違いをまとめたものが下記になります。

CFシリーズ FFシリーズ
屠殺年齢 成牛 生後6ヶ月~2歳頃まで
原産国 イタリア 日本
手触り 柔らかい より柔らかくしっとり
エイジング あまりしない エイジングしやすい
傷・水濡れ 強い 弱い

 

 

注目していただきたいのは、表の後半2つの項目にある【エイジング】と【傷・水濡れ】です。ここに2つのレザー最大の違いがございます。

CFシリーズのイタリアンシュリンクレザーは、エイジングはかなり控えめで数年間使用してやっと光沢が出ることが特徴です。エイジングは控えめな分、傷や水濡れには強く、多少雨に降られてしまっても急ぎ水分を拭えば、跡になる確率はかなり低くなります。

イタリアンシュリンクレザーに水を垂らした様子

 

イタリアンシュリンクレザーの傷・水濡れに関しては、過去に実証実験を行っているので、気になる方は以下の記事をご覧ください。
>イタリアンシュリンクレザーで色々実験してみた【水濡れ・引っ掻き】

 

一方、FFシリーズのソフトキップレザーは真逆の反応を見せます。

エイジングに関しては、クロム鞣しレザーとは思えないほど豊かで、数ヶ月で光沢を増していきます。

ソフトキップレザー 左:新品 右:使用歴6ヶ月

 

エイジングをしやすい反面、雨には弱く、シミを作りやすい素材です。雨の日には向いていないと言えるでしょう。

同じクロム鞣しであるイタリアンシュリンクレザーとソフトキップレザーでもここまで違いがあるんですね。では、それぞれの違いはどこから生まれるのでしょうか?

 

それはずばり「色止め加工の有無」にあります。

 

イタリアンシュリンクレザーには色止め加工が施されて、ソフトキップレザーには色止め加工が施されていません。この差がエイジングや水濡れの強度に関わっているんです。

色止め加工とは、染め物の色落ちを防ぐために行われる工程を指します。レザー以外にもジーパンなどの衣類などにも活用されています。

 

イタリアンシュリンクレザーの場合、色止め加工によって革の表面に膜がある状態となっているため、傷や水濡れに強いんですね。一方、ソフトキップレザーは色止めされていないので、エイジングしやすいといえます。

CF(イタリアンシュリンクレザー)とFF(ソフトキップレザー)の違いは分かりましたか?

この2つのレザーにはエイジングや水濡れ以外にも、シボ感や触り心地など異なる点が多くあります。詳細は気になる各アイテムの専用ページをご確認ください。

 


CFとFFはそれぞれどんな方におすすめ?

ここまでは2つのレザーの違いを見てきました。

最後に、それぞれのレザーはどんな方におすすめかご紹介します。

 

エイジングを楽しみたいならFFシリーズ

革の醍醐味の1つであるエイジングを楽しみたい方にはFFシリーズがおすすめです。徐々に光沢を増していくソフトキップレザーは育てがいのある素材です。

Flathorityで長年愛されているコーカサスリュックは大判で裁断されたソフトキップレザーをこれでもかと使用しています。大きいレザーバッグでエイジングをたっぷり堪能するには最適なアイテムです。

 

手入れを楽に、毎日使いたいならCFシリーズ

「手入れにはなるべく時間をかけたくない、手軽に使いたい」という方にはCFシリーズがおすすめです。上述の通り、使用しているイタリアンシュリンクレザーは傷や雨染みに強い素材であるため、メンテナンスフリーでお楽しみいただけます。

エイジングはそこまでしないので、使い始めの表情を長く楽しみたい方にもおすすめです。雨が降っても急ぎ拭ってあげればシミにもなりにくいため、仕事などで毎日背負いたい方にも選んでいただけるシリーズになります。

こちらの記事もオススメ
>【ON・OFFあらゆる場面にマッチする】新作レザートートバッグをご紹介します【製作背景と機能編】

 


どちらのレザーがお好みですか?

本日はお客様のご質問からCFシリーズとFFシリーズの違いをご紹介しました。

シリーズは素材ごとに分けられていて、CFとFFでは特徴のことなるレザーを用いているんですね!

素材選びはお客様のご要望によって変わってきます。どんな場面でアイテムを使用するのかイメージして、お好みのレザーを探してみてください。

 

それでは、また~

 

CFシリーズのおすすめアイテム


Coimbra Tote (CF-102) ¥46,200(税込)

 

FFシリーズのおすすめアイテム


Caucasus Ruck S (FF-209) ¥62,700(税込)

 

2021.08.25 | 革
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