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プエブロレザーのエイジングレビュー【5年使用しました】

個人的に最も好きな皮革であるプエブロレザー。

実はFlathorityを運営する猪瀬に入社する以前から、個人的な愛用品としてFlathorityのプエブロレザーを用いた眼鏡ケースを所持していました。

猪瀬へ入社した後も、旅行などの宿泊する際は持ち出すことがあり、購入してから5年経った今も大切に使っています。


Land Glasses Case (FP-507) ¥13,530(税込)

 

眼鏡ケースは毎日持ち歩いているわけではないため、お財布やバッグに比べるとエイジングが早いとはいえません。

しかし、5年も使っていれば、流石に経年変化も出てくるものです。

本日は個人的に愛して止まないプエブロレザーの眼鏡ケースについて、経年変化の様子をご紹介します。

 

それでは、いきましょう!

 


プエブロレザーとは

経年変化を見ていく前に、そもそもプエブロレザーとは何かご紹介します。

プエブロレザーとは、イタリアのバダラッシカルロ社が手掛ける牛革のこと。

 

プエブロレザーは植物性タンニンを用いた古典的な製法「バケッタ製法」を用いて作られます。

バケッタ製法はタンニン鞣しを行った後に、牛や魚から採れた油に長時間漬け込む製法です。

こうすることで、革の芯までオイルが染み込み、乾燥や曲げに強い皮革を作ることができます。

 

バケッタ製法は1000年以上前から存在する製法ですが、クロム鞣しが開発された現代においては、非効率的な手法です。

そのため、一度は継承が途絶えて無くなった製法でもありました。

途絶えたバケッタ製法ですが、この技術を現代に蘇らせたのが本日紹介するプエブロレザーを製造しているバダラッシカルロ社です。

 

バダラッシカルロ社が生み出すバケッタ製法を用いたレザーは、とにかく経年変化が豊かで革愛好家を唸らせてきました。

同じ素材でこの変化

 

加えて、バダラッシカルロ社のレザーでも、とりわけプエブロレザーは経年変化が豊かな皮革です。

なぜ、プエブロレザーが最も経年変化が豊かかといえば、プエブロレザーがヌバックレザーだから。

 

カタカナが多くて分かりづらいですが、ヌバックレザーとは、革の表面(銀面)を紙ヤスリなどで起毛させた素材を指します。

つまり、プエブロレザーはバケッタ製法でオイルを浸透させつつ、革の表面を起毛させた皮革なのです。

 

こうして生まれたプエブロレザーは、新品時には和紙のようなザラッとした質感に仕上がります。

一方、経年変化は劇的で、エイジングはタンニン特有の色味の変化だけに留まりません。

起毛した表面の繊維が寝ていくことでマットな質感から艶のある表情へ変化します。

さらに、バケッタ製法特有のオイルが滲み出てくることで光沢は一層増していくのです。

本日の記事では後半に経年変化をご覧頂けますので、どうぞお楽しみにお待ちください。

 

プエブロレザーについては、好きすぎて過去にも特集記事を掲載しています。


関連記事:Flathority小話その15 最も手軽なエイジングレザー・プエブロを語りたい

 

過去の記事ではプエブロレザーの個人的に好きな特徴を5つのポイントに分けて紹介しています。

気になる方は上記の記事もご覧ください。

 


5年使用したプエブロレザー眼鏡ケース

それでは、いよいよ5年使用したプエブロレザーを用いた眼鏡ケースをご紹介します。

左:5年使用 右:新品

カラーはオリーバです。新品のオリーバ眼鏡ケースが無かったのでランドミニベルトウォレットと比較しました。

ぱっと見た印象ではメガネケースの方が暖色に寄っていて茶色味が強く、光沢も強い印象があります。

やはり、眼鏡ケースを毎日持ち歩いているわけではないため、プエブロレザー特有のダイナミックなエイジングとはまではいかず、程々に経年変化している印象です。

ちなみに、プエブロレザーは1年半の使用でもここまでエイジングする場合もあるため、使用環境がエイジングに大きな影響を及ぼします。

左:1年半使用 右:新品

 

その他の変化ポイントは、アタリや光沢です。

フラップの内側は更に触れる機会が少ないため、内側と外側で光沢が異なります。

また、フラップの縁に沿ってアタリが出ています。このあたりの変化から5年の歩みを感じていただけるのではないでしょうか。

 

特に違いを感じたのはコバ(革の断面)です。

コバの染料が抜けたことで、色のグラデーションが生まれています。

眼鏡ケースの内側にはスプレッドレザーを使用しており、スプレッドレザーは茶色です。

染料が抜けてきたことで、スプレッドレザー部分の茶色が薄っすらと赤茶色に見えてきました。

一方、何度も磨かれたコバ自体の美しさは健在で、なだらかな質感はそのまま残っています。

美しいコバが残っているからこそ5年経ってもくたびれたように見えません。今でも佇まいが良く「もう5年使えるな」と思わせてくれます。

やはり、革製品は素材も大切ですが、同じくらい作りも大切です。

素材が長く使えるからこそ、作り自体も長く使えるものではなければなりません。

 

Flathorityの製品は元の品質だけでも5年使用してこの状態です。また、ファクトリーブランドだからこそ修理も自社で行うことができます。


関連記事:Flathorityアイテムの修理方法をご紹介

 

壊れにくい商品を作って、更に直して使える。この眼鏡ケースも次の5年後にはどれほど変化するのでしょうか。

今から楽しみです!

経年変化のレビューは以上です。

では、また!

 


本日ご紹介したアイテム


Land Glasses Case (FP-507) ¥13,530(税込)

※オリーバは限定色です。公式サイトで定番販売しておりません。予めご了承ください。

 


Land Mini Belt wallet (FP-510) ¥16,500(税込)

 

2023.04.21 | 革
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