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Flathority小話その1【社屋の歴史】
こんにちは。吉岡です!
これまではアイテムの紹介をメインにブログを書いてきました。少しでも楽しんでいただけていますでしょうか?
本日より不定期企画「Flathority小話」と称しまして、Flathorityまたは運営会社㈱猪瀬について、裏話や普段の業務風景を紹介して参ります。
アイテムだけでなく、アイテムが作られる裏側までお楽しみください。
第一弾は運営会社㈱猪瀬とその社屋についてお話します!
葛飾に根差して60年以上になりました
㈱猪瀬はFlathorityを運営している革製品製造メーカーです。
(私ももちろん猪瀬の社員になります)
東京都葛飾にて1952年に創業し、今日まで皮革製品の製造を行ってまいりました。元々はお取引様からの委託製造のみを生業としてきましたが、2004年からはオリジナルブランドFlathorityの運営も手掛けています。つまり、Flathorityは(株)猪瀬のファクトリーブランドということになります。
皮革製品の製造といえば、浅草を代表とする台東区や墨田区が有名ですが、ここ葛飾も皮革製品を製造するには適した環境なんですよ!
どの辺が適しているかと言いますと、関連業者の豊富さが挙げられます。
鞄づくりには様々なパーツを仕入れる必要があります。例えば、ファスナーや金具、芯材など。葛飾周辺にはそれらパーツの取扱い業者が多く、入手性にとても優れています。革問屋の集積地である浅草へのアクセスも車で20分程度と悪くないため、製造拠点としてなかなかに優秀なのです。
社屋が老朽化で使用できなくなるその日まで、この地で営業を続けて参ります。
社屋の木材は100年以上の歴史
猪瀬はこれまで、半世紀を超えて皮革品の製造を通じて歴史を積み上げて参りました。そんな猪瀬には会社の創業歴よりも歴史を積み上げているものがございます。
それはタイトルにもある「社屋に用いられた木材」です。なんとその歴史は100年以上なんだとか。
「ん?樹齢100年以上の木材を使っているのか?」と思われるかもしれませんが、そうではありません。
建造物の木材として使用されはじめてから100年以上経っているのです。なぜ100年以上の歴史ある木材を使用しているのかご説明します。それは、現在の社屋は、とある小学校の廃材を用いて建造されているから。小学校として使用された時期と㈱猪瀬の社屋として使用された時期があり、合わせて100年以上の歴史を積み上げてきました。
小学校として使用されていたためか、扉の高さは少し低め。何度か頭をぶつけました。笑
昔ながらの作りということもあり、現代では多少の扱いづらさもあります。しかし、その分愛着も湧いてくるものです。これからもFlathorityと一緒に歴史を積み上げいければと思います。
今日もひたむきに作ります
先ほど階段の写真をご覧いただきましたが、階段を登ると工房がございます。
撮影がてら一つ覗いてみることにました。 すると、今日も職人たちが小気味のいい音を鳴らしながらモノづくりに励んでいます。
ミシンの音や金槌、布のこすれる音など、実にバラエティー豊かな音が耳に入ってくるんです。この音を聞くことができるのは製造現場の特権ですね!
さて、職人の手元に目を向けると、丁度Land Long Wallet(FP-502)を製作していました。
こちらはFlathorityの定番皮革であるプエブロを用いた長財布。プエブロの経年変化は以前ブログ、または動画にて紹介しました。
他のレザーと比較すると圧倒的なエイジングを魅せることが最大の特徴。使い始めは和紙のようなざらざらした質感ですが、使い込むごとにツヤを増していきます。プエブロについてより詳しく知りたい方は以前のブログをご覧ください。
せっかく作っている場面に出くわしたので、実際に財布を作られている職人Nさんに少し時間をいただいて、こだわりのポイントを伺いましたのでご紹介します。
Nさん「カード段の間隔や角度がずれないように気を使っています。ここが乱れると見た目が悪くなるだけでなく、使い勝手にも大きく影響していまいますから。あとコバ処理はパーツごとに磨いたのち、全てのパーツを縫い上げて(財布の形になって)から再度磨いています。こうすることで、細かい角まで磨き上げることができるんです。」
私自身、まだまだ知らなかった職人の気配りをこのブログを通じて感じることができました。製品についてきになった方は製品ページをご覧ください。
Land Long Wallet (FP-502) ¥25,300(税込)
本日からの新企画「Flathority小話」はいかがでしたか?
他に知りたいことがありましたら弊社お問い合わせへご連絡ください。
それでは、また!